第8話「入院患者」

どこの病院もそうなのだが、E病院もまた入院患者のほとんどは年配の人ばかりだ。
若い患者はいない、オッサン・オバハン・ジジ・ババがスターティングメンバー。
しかもツワモノぞろいだ。
パジャマで外出する人なんか普通な方だ、「点滴台(キャスター付き)」をゴロゴロ転がして向かいのローソンへ毎朝新聞を買いに行くオジイちゃんがいる。
近所の喫茶店ではパジャマでメシ食ってるのを目撃しちゃったりもする。
アル中のオッサンなんか外出して内緒で酒を飲んでくる、ニオイでバレバレだ。
看護婦さんも大変だ。
  
しかし夜になると病院内にはもっとすごい人があらわれる。
深夜に廊下を徘徊するヤツラがいっぱいいて非常に怖いのだ。
カラカラ点滴台を引きずる音、「ズル・・・・ぺた、ズル・・・ぺた」足を引きずるような音、またそーゆう音に限って病室の前で止まったりする。
夜中トイレに行く時はかなりヤだ。
一度、廊下の角からイキナリ「首を固定するために頭にワイヤーとボルトを刺して大きな金具を付けているオジイちゃん」が出てきた時は泣きそうになった。
ほとんどヘル・レイザースかハウス・オブ・リビングデッドの世界だ。
あと別の意味でコワイ「オムツを持ってウロウロするオバアちゃん」とかもいる、オバケや幽霊より、よっぽど生きている人の方が怖い。