第15話「大出血」

その日、朝までは体調が良かった。
ここ2-3日は便の色も茶色から黄色にまでなっていたので「このまま治るかも?」 という淡い期待感を持ち始めていた。
しかし10時頃になり急に体調が悪くなり始めた。
お腹が痛くなりトイレに行くと便ではなく完全な血が出る。
しかも、出しても出してもドンドン出てくる、全然止まる気配が無い。
血には赤黒いゼリー状の塊がたくさん混ざっていた(血ペイという血が固まったモノ) いつもの下血とは明らかに違う。
そのうち目の前がなんだか白くチカチカし始めた、「あかん、こりゃヤバイ!なんとか ナースコールを押さな」と直感で思うが、頭と体はそれ以上動かなかった。

「ヤナイくん!ヤナイくん!」誰かの呼ぶ声が聞こえる。
ふと気が付くと目の前に斜めに床面が見える、どうやら倒れているらしい。
僕はケツ丸出しのハズかしい姿で床に顔面から倒れてる所を看護婦さんに発見された。
貧血が進んでいる所へ大出血したもんだから、そりゃ気も失うわな。
取り合えず助け起してもらいベットへと這い上がる、心臓は音が聞こえて来そうな程 バクンバクン鳴っている。
「待ってて先生呼んでくるから」看護婦のN村さんは慌ただしく走って行った。

しかしその日は運の悪い事に土曜日で主治医のM先生は休みだった。
M先生の電話の指示で、応急で輸血をする事になった。
その間も下血は続いていた、ドンドン血が溜まってくるのが解る。
しかし、一度出してしまうとさらに出て来そうな気がしたのでジっとガマンした。
トイレの血を片付ける看護婦さんに「今でどれくらい出血してるんやろ?」と聞く。
「えーと・・・・1700cc」・・・・やっぱ聞くんじゃなかった。
「はは・・出血大サービスやな」青い顔がさらに青くなった。