第26話「オペ」

睡眠薬のおかげかぐっすり眠れた、目覚めもスッキリしている。
8時過ぎにはうちのオヤジとオカンがやってきた、朝早いのに遠くまでご苦労な事だ。
オペのために紙パンツに履き換え手術着に着替える、脱がし易い構造になっているのだ。
オペは10時からだがそれより早く麻酔科の先生が麻酔が効きやすくなる注射を打ちにくる。
注射を打って貰ってからストレッチャーに乗る、いよいよオペ室へと向かう。
「ほんだら、ちょっと切ってくるわ」愛想を振り撒く、相変わらずな性格だ。
  
建物の4階はワンフロアー全部を数部屋のオペ室が占めている。
ガラガラとストレッチャーで運ばれ入り口から2つ目のオペ室に入っていく。
手術台へ移されると真上にランプが幾つもついたライトが見える、なんか眩しい。
「おおっテレビとかで見るのと同じだー」なぜかチョットうれしい。
しばらくすると一人の先生が「じゃー麻酔するからねー」と口にマスクを当ててきた。
先生達は全員マスクと帽子をしてて誰が誰か解らないが、どうやら麻酔の先生らしい。
「はい大きく息を吸ってー」言われたとうり息を吸い込む。
一瞬「サイボーグ009」の改造手術を思い出すが、そのまま目の前は真暗になって行った。
かなり気持ち良かったような気がする。
  
次に目が覚めた時は誰かが「ヤナイさん、ヤナイさん」とペチペチ僕の顔をしばいていた。
「なんや、もういたいやんけー」ぼんやり目を覚ますと麻酔の先生だった。
「ううっなんかお腹もいたいやんけ、そっとしといてくれー」って感じだったが、意識が
戻っているかテストしてくるのでモーローとしながらも一応答える。
ほとんど裸で冷たい所に寝かされているらしく、かなり寒い。
 
その後はストレッチャーがエレベーターに乗る時にガタガタ響いて痛かったので「いたいーいたいー、やさしくしてー」とうわごとの様に言ったのだけ微かに覚えている。
痛みの感覚自体は全く覚えていない「どうも痛かったらしい」という知識として覚えているだけなんだよね。