第45話「密室事件」

オペが済んでストマになってからどうも外出がおっくうになった。
なにしろお腹に便の入った袋をぶら下げてるんだから面倒だ。

小腸は不随意な(思って動かせない)器官なので、ありがたい事に僕の都合も考えずにジャンジャン便やガスを生産して勝手にパウチをパンパンにしてくれるのだ。
おまけに「ぷしゅうぅぅーきゅるるぅぅぅー」って変な音のオナラしてくれる、しかもお腹の辺で音がするのでカナリ変!
それに、気が付くといつの間にか袋が破裂寸前・・・いやアンタ『風船割りゲーム』じゃないんだから。
・・・む。・・・今一瞬『ストマ患者だらけの大運動会』などとバカなことが頭をよぎった。。。
・・・水上騎馬戦でフランジ取られてストマがポロリ・・・イヤーンなんつって。

それにしても勝手にオナラが出るのは困ったものだ。
エレベーターで他の人と一緒の時など「ぷぅぅぅーー」ってやられるとたまったもんじゃない。
『あ、この人俺がオナラしたと思ってる!俺じゃないぞ、コイツ(ストマ)が勝手にやっただけなんだ!俺だけど、俺じゃないんだ信じてくれっー!!』
『ほら、それにニオイなんかしないだろ?ちゃんと袋、密閉してあるんだから大丈夫なんだってば!』
「ぷぅうううぅぅぅうううぅぅぅーーー(オナラの音)」
『って、うわぁ最悪のタイミングでアンタ・・・あっほらっ、オバさんコッチ見て睨んだよオイ!』
「ぷりーぷりぷりぷりぷりぷりぴぃゃあぁー(オナラの音)」
『はーん!もう、いやぁん!!!』

まさかストマを見せて説明する訳にもいかず
(「違うんだ!ほら見て、ほら見て」ってエレベーター内で服を脱ぎながら迫る方がよっぽどアブナイ)
「屁コキ虫!」と今にも言わんばかりの冷たい視線を享受するしか無いのであった。