| 3期分割オペでもっとも大きいオペが2期目のオペである。 大腸を全て取って人工肛門を外に出した1期目よりも難しいことをする。 小腸をJの字に切り貼りして直腸の代わりのJポーチを作り、粘膜を剥ぎ取った直腸に繋ぐ。 作りたてのJポーチに便が通らない様にJポーチの上に改めて新しいストマを作る。 この2期目のオペが一番重要でオペ後の患者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を左右すると言っても良いだろう。 僕のオペの前までは粘膜の抜去にはレーザーメスを使って少しずつ粘膜を焼き切っていたそうだが、新しく超音波メスを導入したので以前より簡単に早く安全にオペができるようになっていた。 超音波メスは超音波な技術(?)で刃をあてると「つるん」と粘膜が剥けるらしい。 しかもその際には出血もほとんど無い優れものだ。 これで熟練を要した粘膜抜去は誰でもできるようになった。 「この術式ならドコの病院でも以前より簡単に全摘手術できるようになるだろう」 という画期的なことらしい。 朝イチでオペ用の病衣に着替え、麻酔を効きやすくする薬を注射する。 1回目のオペでは手術室のこと等を全然覚えてなかったので今回は絶対こと細かく観察してやろうと思っていたのだが、コレ以降の記憶が全く無かった。 気が付けばオペは終わって回復室に運ばれていて、外はすでに真っ暗だったのだ。 後から聞いた話だが普通に話して「行ってくるなー」ってニコヤカに手も振ってたらしい。 どうも麻酔が効きすぎると記憶が飛ぶらしい・・・。 だから「オペ室ではグローブが流れていた」という噂は残念ながら確認できなかった。 2回目となると精神的な余裕が出てくるので精神的なものはそれ程でも無かったが、体的には前回よりもつらいものがあった。 鼻チューブ・IVH・背中の麻酔・おしりの管・おしっこの管・腹部ドレーン(膿とか出すチューブ)それと酸素マスク、といっぱいチューブが体に付いている。 麻酔が効いているものの鈍くお腹が痛い。 あと、結構熱が出てて頭も痛い。 「うぅーん、おなかいてぇー」とかダルそうに文句いいながらも腸が変な場所で癒着をしない様に時々体の向きを左右に変える。 でも動くとカナリ痛いのでそれ程は動けない。 そしてタンが気管に詰まらないように小さい咳をしながらタンを出す。 「ぐはぁー、咳したらおなかいてぇー」まったくもってイマイマしい。 熱を測ると39℃だった。 「あのなー40℃越したらアホになるから、39℃とかよりかえって楽になるんやでぇー」 看護婦さんに眉間にシワを寄せてウワゴトのように話す。 いやもうすでに39℃で十分アホになってるかもしれない。 |