第61話「エレベーター」

やはり、2期目はオペが濃いだけに1期に比べ回復具合が遅い。
1期オペはUCのために体力が落ちきっていたものの2−3日で歩き回れて4-5日で流動食が始まったりするのだが、2期目のオペは一週間近くベットでぐったりするハメになった。
まぁ麻酔が効いてるので痛くは無いのだが。

気力体力ともに余裕が無いが軽いオペの1期、気力体力は申し分ないが重いオペの2期、どっちもトータルで言えば同じようなものか。
いや、フランジ(人工肛門の装具)交換を覚えないといけない分だけ1期の方がシンドイかもしれないな。

まぁ何はともあれ脂肪が詰って死亡することなく(←主治医のS先生が言いそうなギャグ)なんとか立って歩ける様にはなった。
例のごとく、お腹が痛いので前かがみになりながら点滴棒に掴まるようにヨロヨロとウロウロする。

この時期が一番ツライ。
何でも優しくしてくれる看護婦さんのサービス期間も終わりを告げ、「はいはいっ、何でも自分でやる!リハビリ!リハビリ!」と邪魔者扱い元気な人扱いされる。
「レントゲン撮ってきてね、場所は知ってるでしょ?」
あぁ、ドラマや漫画の看護婦さんに車椅子を押してもらってる患者が羨ましい。
「車椅子で連れて行って欲しい」など、この、ヨソでサジを投げられた様なメチャクチャ手のかかる重症患者がドンドコ送り込まれてくる野戦病院みたいな9西病棟では、大してトラブルも起こしていない2期や3期の順調な患者などには、とてもではないが言えない。

仕方が無いのでヒーコラと2階のレントゲン室へとエレベーターで向かう。
しかしまた兵庫医大のエレベーター事情はひどい。
5機あるエレベーターは来客・外来・患者・職員・業者でいつもイッパイ。
それにボロいので止る時にガックンガックン、お腹にモロに響いてくる。

Σ(´д`)!!しかも一緒に乗った子共二人が各階のボタンを全部押しまくりやがった。
何てことするんだ、このクソガキャー!と怒ることもお腹が痛くて力が入らないので出来ない。
「こらあぁー、ぼくぅー、アカンよぉー、全部の階押したらー時間がかかってー、他の人に迷惑でしょおおぉー」
ヘロヘロなのでエレベーターの壁にもたれながら、うわ言の様に注意してみた、ちなみに顔は青白く目はウツロで苦痛で半笑いだ。

「おっちゃん調子悪いん?おっちゃん調子悪いん?、なぁ!おっちゃん調子悪いん?なぁなぁ」
「この人鼻からパイプ出とるでぇ!この人鼻からパイプ出とるでぇ!この人鼻からパイプ出とるでぇ!」

・・・・・注意するんじゃなかった。。。
ツッコミドコロ満載なお子様どもだが一々ツッコむ余裕など有るハズも無い。
「ちくしょー!早く復活したるぅー!!」療養に前向きな僕であった。