第64話「UCな人達2」

元自衛隊の丸坊主のT君は家が病院の近所だ。
だから時々家に帰る。
もちろん外出許可なんて取らずに病院のパジャマとツッカケで家に帰る。

「家に帰って何してんの?」
「・・・寝てた」
「別に病室で寝てりゃイイジャン」
「でも昼間ベットで寝てたらナースに『昼に寝るから夜寝れへんのや』って怒られるし」
ってゆーか、おいおい(笑)

彼は夜中眠れないのでいっつもロビーでヒマを潰している。
看護婦さんも「癖になるから」といって睡眠薬をくれない。
たまに甘い優しい看護婦さんなら眠剤をくれたりするようだが、なぜかロビーのソファーで寝てたりする。
あと、絶食中でもエビセンをいつも食べていたりする。
「あれ、T君絶食中ちゃうん?ええのんエビセンなんか食べて」
「うん。エビセンは大丈夫」
とか言ってて翌日気がつくと鼻チューブ入れられてたりする。
この前はエレベーター内の電光表示の「9」の上にクレヨンしんちゃんのシールを貼った。
乗った人全員の視線が「1・2・3・4・5・6・7・8・・「あ。しんちゃん。」・・10・11」となっていく様はカナリ面白い。
だが「9階でそんなイタズラするのはT君やろ」一発でばれた。
看護婦さんにすれば、9西病棟の不良患者の「一人」なのは確かだ。

しかし彼にはたくさん悪い事を教えてもらった。
夜中病院を抜け出す方法、夜中にヤキソバUFOを作って食べるには?、9階に止らないエレベーター(止る階で分けてある)を9階に止める方法、病院の秘密な場所、などなど。
こうして不良患者は増えていくノダ(笑)

T君が家からプレステを持ってきた。
「よっしゃナースに見つからんようにゲームしようぜ」
9西病棟はテレビゲーム禁止だ。(ゲームボーイは可)
内科の方はゲームとか持ち込めるようだが、外科ではそんな甘くない。
カーテンを閉め切って、僕が持ってきていたテレビデオに繋いで早速ゲームスタート。
ってゆうか若いヤツラが集まって(5人くらい)ゴソゴソやってんのでメチャクチャあやしい。
むしろHなビデオでも見てるんじゃないかと思われてもショウガナイ状況だ。
つーか大体この部屋はナースステーションの真ん前だしバレるって。

てなわけで深夜、テレビを持って誰も居ないロビーに行きコンセントを繋いでゲームをしようということに。。。アホや。
いやぁなんか高校のときに視聴覚室でゲームやったり裏ビデオみたりしたのを思い出した。
9西病棟はなんだか高校の時のクラブみたいな雰囲気がある。