第69話「踊ろう」

今日は朝から劇団のミーちゃんにキャスパホールの予約を押えに行って貰った。
キャスパは姫路で一番新しく立地もJR姫路駅の目の前で、大きさもキャパシティ300人程度の手ごろな大きさ、非常に人気があるホールだ。
したがってその利用申し込みは一年前の抽選会で勝たなければ取れない。
倍率はいつも3-4倍、姫路は文化レベルが低いので競合相手はカラオケ教室やピアノの発表会のおばちゃんが多い。
入院していなければ自分で行ったのだが、そうもいかないのでミーちゃんに行って貰った。
それに彼女は以前キャスパのくじ引きにせり勝った実績もあったので、幸運の女神と頼み込んだ。

「トッキーあんなぁ!ホール取れたでー!他に3人おったけどアタシくじ引き勝ったでー!」
「うっそお!マジか!!ミーちゃんエライ!!!」
「で、今書類かいてるんやけど、上演題目は何にするの?」
「鴻上尚史・作、『天使は瞳を閉じて』!」

決まってしまった。
もうこれで後には引けない、あと一年で俺は元気になって舞台に立たねばならないのだ。

しかし『天使…』とは我ながら思い切ったものだ。
出演者10人、テンポ良くやったとしてもシロウトの集団では上演に2時間半はかかってしまう大作、それに土日二日間で3回公演だ。
・・・しかも、ダンスが多い。
「俺、どうしてもマスターが演りたいねん」
ちなみにマスターだったら多分6曲くらい踊らないといけない。
そんなに踊れるのか?ってゆうか、そもそも一年でそこまで体力が戻るのか?

「でも絶対やらなアカンねん、やらな生きてる意味が解らへんねん」
サイは投げられた。


「天使は瞳を閉じて」とは。(勝手にリンク)
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Icho/5127/121.html
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4560033641/249-3111483-9010758